ニンニクとは
香辛料として世界中で利用されているこのハーブは、植物学上の名前をアリウム・サチハムと言い、ユリ科アリウム属に分類される多年草です。
ネギやタマネギ、ニラ、ラッキョウなどと同じ仲間で世界中に分布し、中国漢方では大蒜、欧米ではガーリックと呼ばれます。
古代エジプトの古文書には、紀元前1600年、ピラミッド建設に従事していた労働者たちが食用として配給されるニンニクとタマネギの量が足りないことに反発してストライキを起こし、役人たちをあわてさせたという記録が残されています。
古代エジプトの人々は、子どものためにニンニクでネックレスをつくり、寄生虫に感染しないようにしていました。
これはニンニクのもつ殺菌作用を体験として知っていたためと思われますが、その一方でニンニクの滋養強壮作用から体力増強や健康維持のために大切な食品として重用していました。
古代ギリシアの医学者ディオスコリデスは、ニンニクについて「強壮剤であり、利尿剤であり、かつ駆虫剤、解毒剤で、さらにぜんそくや黄垣、歯痛、皮膚出血に対しても効果がある」と絶賛しています。
ニンニクの有効成分はビタミンB1、ビタミンCなどですが、中でも重要なのが匂いの元になるアイリンと呼ばれる物質です。
アイリン自体は無色無臭ですが、アイリナーゼという酵素がアイリンに作用すると、アイリンはアリシンと呼ばれる油性の成分に変化します。
このアリシンが特有のニンニク臭を放つのです。
アリシンこそがニンニクのもつ素晴らしい薬効の主役なのです。
アリシンには抗生物質と同じ抗菌作用があり、生のニンニクには代表的な抗生物質であるペニシリンやテトラサイクリンを凌ぐほどの強い抗菌力があることがいくつかの実験によって確かめられています。
抗菌作用と並ぶニンニクの薬効は滋養強壮作用です。
ニンニクはビタミンB1を豊富に含み、精油成分の中に含まれているジアリル・ジスルフィドという物質にはアリシンと同様に食欲増進作用や腸内における細菌の繁殖抑制作用、血行改善作用などがあります。
また、がんの予防・抑制の面からも注目されているゲルマニウムもニンニクに含まれる有効成分の一つで、この物質も体力増強や疲労回復に効果があります。
ニンニクには、高血圧の原因となるナトリウムを排泄する働きをもつカリウムが豊富に含まれていて、血圧を正常に保つ働きをして細胞の老化を防いでくれます。
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