人の心身を守ってくれるホメオスタシス
人の体は、環境や体の内外から刺激を受けると、抵抗、防衛して生体の機能を健全状態に保つような仕組みにつくられています。
この生体機能を健全に保つ仕組みを「ホメオスタシス」(恒常性)と呼んでいます。
ホメオスタシスとは言ってみれば「生命維持装置」であり「心身の防衛システム」ということになります。
ホメオスタシスの維持とは、生体にストレス刺激などが加えられたとき、刺激への適応を図るために交感神経を働かせてホルモンの分泌を促し、刺激に対する機能を調節する働きをすることにあります。
つまり、ホメオスタシスを維持することは生命を維持させることにつながり、動物や人間は誕生してから死に至るまで、常にホメオスタシスによって守り続けられているといえます。
ホメオスタシスの働きには神経系、内分泌系、免疫系の三系統があり、それぞれの系統はどのような環境の変化にも対応できるように複雑に関連し合いながら、体内の重要な臓器に刺激が直接及ぶことのないように防衛しています。
ホメオスタシスを維持するためには、ホルモンの働きが重要な役割を果たします。
前述したセリエのストレス学説のように、生体がストレス刺激を受けるとホルモンの分泌が活発になって、各器官の働きを促進して体の均衡状態を保っていますが、そのなかでもとくに大きな働きをするホルモンは副腎皮質から分泌されるコルチゾール(糖質コルチロイド)と副腎の髄質から分泌されるアドレナリンです。
コルチゾールはたんぱく質を糖質に転換し、炎症を抑える他、肝臓の列コーゲンを増力□させて血圧を上げるなどの役割を担ってストレスから生体を守っています。
アドレナリンは脈拍の増加、血糖・血圧の上昇、気管支の拡張など多くの働きを行います。
しかし、何らかの原因によってホルモンの分泌が妨げられたり、ホルモン同士のバランスが崩れた場合、あるいはセリエの唱える第3段階の「疲弊期」に至るとホメオスタシスが働かず、さまざまなストレス病を発生させることになります。
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