ガン予防の食事
もともと、人間の細胞にはガンを起こす遺伝子が内在しているのですが、正常細胞のもとではこの遺伝子は静かに眠っています。
たとえ活発になってたとしても、体が持つ免疫機能によって、その活動が抑えられるようになっています。
ところがさまざまな原因によって、突然ガン遺伝子の活動が異常に活発になり、徐々に細胞がガン化していくことがあるのです。
ガンは発ガン因子(イニシエーター)によって起こり、ガンを成長させる因子(プロモーター)によって増殖していきます。
これらの因子を呼び覚ます要因にはいろいろありますが、食生活もその一つと考えられています。
どういう食生活がガンの要因になるのかということは、ガンの発症部位によって異なります。
たとえば、口腔ガン、咽頭ガン、食道ガンなどは、熱い飲食物を摂取する習慣がある地域に多発しているという統計があります。
大腸ガンは、肉食で脂肪の摂取量が多く、食物繊維が少ない、いわゆる欧米型の食生活の人に多く見られます。
胃ガンには従来からの日本食である高糖質、低脂肪、高食塩食が関与しています。
熱い食べ物を食べる習慣、肉や魚の焦げた部分、深酒なども冒ガンの誘因となります。
肝臓ガンは、アルコール性肝炎→肝硬変→肝臓ガンへと移行するケースもよく見られます。
また、乳ガンは、油っぼいものが好物で太った女性に多く見られ、食事が高脂肪食になるにつれて増進傾向にあります。
がん予防の為の食事のポイント
栄養素のバランスのとれた食事を
ガンを予防する食事といっても、特定の食べ物をとったりすることではありません。
体に必要な栄養素を毎日バランスよくとることで健康を維持し、抵抗力を高めることが発ガン物質やガン細胞と闘うためにはとてもたいせつなことなのです。
塩分のとりすぎ、熱い食べ物に注意する
日本人のガンのうち、いちばん多いのが胃ガンです。
そして胃ガンと密接な関係にあるのが、塩分の摂取量です。
塩分の摂取量の多い地域では、胃ガンの発生率が高いことはよく知られています。
胃壁は胃の粘膜によって保護されており、刺激から胃を守っています。
ところが、強い塩分が胃に入ると、胃粘膜がただれてしまいます。
そうなると胃壁の粘膜に直接刺激が加わるため、胃の抵抗力が弱まり、発ガン作用が起こりやすくなります。
望ましい塩分摂取量は一日10グラム以下ですが、日本人の実際の一日の平均摂取量は13グラムで、望ましい摂取量をオーバーしているため、積極的に減塩対策を行うことが必要となります。
また、熱すぎる食べ物も、食道や胃を傷つけて発ガンしやすい状況をつくります。
熱い茶がゆを食べる地方に食道ガンが多いというデータがあります。
できたてアツアツの料理はたしかにおいしいものですが、ほどほどにさましてから食べるようにします。
ビタミンA、C、Eをしっかりとる
ビタミンAの摂取量が少ない人は、摂取量の多い人に比べてガンにかかりやすいことが、調査の結果明らかにされています。
ビタミンAは細胞膜をつくるのに必要な栄養素で、不足するとこの細胞膜が弱くなり、弱くなった細胞膜はガン化されやすくなるのです。
緑黄色野菜に含まれるカロチンは、体内でビタミンAと同じような働きをしますので、じょうずに利用しましょう。
食品に含まれる物質どうしが、体内で反応し合って発ガン物質を生成させる場合がありますが、ビタミンCにはこの反応を抑える働きがあります。
ビタミンEも、同じような作用をすることが知られています。
これらのビタミン類は、自然食品の中からしっかりとるようにしましょう。
食物繊維をたっぷりとる
食物繊維は、胃の中で水分を含むとふくらむ性質があり、便の量を増やして排便をスムーズにする働きがあります。
つまり便が腸の中にとどまる時間が短くなり、さらに食物繊維が腸内にある発ガン物質の濃度を薄めるので、大腸ガンになりにくくなると言われています。
食生活の欧米化に伴い、食物繊維量が減って大腸ガンや生活習慣病が増加していますので、食物繊維の多い食品を意識してとるようにしましょう。
動物性脂肪をとりすぎない
食生活の欧米化に伴い、ガンの種類も変化してきました。
胃ガンが減少してきたのに対して、乳ガン、大腸ガン、膵臓ガン、子宮ガンなどが増加しています。
これらのガンは食事と深い関係があります。
フライやてんぷら、脂肪の多い肉、パイ、ケーキなどを多くとる人は、なるべく控えるようにします。
アルコール飲料はほとほとに
アルコールの多量摂取は、肝臓ガンと密接な関係があると言われています。
肝臓は体内に侵入した不純物を解毒する作用をしますが、多量にアルコールが入ると肝臓はその処理に追われて機能が弱まります。
そのため解毒作用が弱まり、発ガン率が高くなります。
手作りの料理を心がける
食品添加物(発色剤、保存料、酸化防止剤、甘味料、糊料など)には、発ガン性が指摘されているものがありますので、使いすぎに注意しましょう。
また、肉、魚、野菜、果物などの生鮮食品も、私たちの口に入るまでに、いろいろな過程で添加物、薬品、飼料、農薬、肥料などが使用されていますので、少しでもリスクを減らすようにしたいものです。
そのためには、新鮮な生鮮食品を求めることです。
そして数多くの食品を使って、手作り料理をすることです。
加工食品に頼ったり、加工食品だけを組み合わせたような献立作りは避けるようにします。
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