タバコをやめるという誤解
「タバコは健康に悪いというからやめだけど、タバコをやめたら太ってしまったので、ダイエットのためにまた吸うことにした」こんなことをいう人がよくいます。
そこで、タバコの成分の中に「痩せる」働きをもつ化学物質があるのではないかという研究をしている人もいます。
しかし残念ながら今のところ、ネズミに人間の喫煙量に換算して一日2000本ほどのタバコを吸わせれば、「痩せる可能性がある」という報告があるだけ。
いくらヘビースモーカーでも、こんなに大量のタバコを吸う人はいません。
仮に吸ってみたとしても、痩せる前に肺ガンにかかるのがおちでしょう。
では、なぜタバコをやめると太る人がいるのでしょうか。
その主な理由は二つあります。
第一は、タバコの吸い過ぎのために、それまで胃腸障害を起こしていて食欲が抑えられていたのが、やめたことによって改善され食欲が増進することです。
実際、一日に三箱(60本)以上のタバコを吸うヘビースモーカーの中には、胃炎を起こしている人がたくさんいます。
つまり、タバコによって健康を損なっているから太らないだけの話であり、ダイエット効果がある(脂肪が減る)わけではないのです。
第二は、タバコをやめたかわりに、口淋しさや手持ちぶさたを、何かを食べることによって紛らわそうとすることです。
そのいい例がガムや飴。
甘い食べ物を、しょっちゅう口に放りこんでいたのでは、カロリーオーバーになってしまいます。
またタバコの場合、ストレス解消の一つの手段として吸っている人が多いものです。
吸うのをやめたとたん、これが食べることに置き換えられてしまう人もいます。
タバコをやめて見る見る太る人の大部分は、間食やつまみ食いなどが多くなっているはずです。
タバコが健康に悪影響を与えることは、科学的な事実です。
禁煙するに越したことはありません。
そしてもし太ってきたのなら、自分が一日に食べた食事内容と量、間食の回数と量などをチェックしてみましょう。
決して「ダイエットのために、吸ったほうがいい」などという、誤った結論には達しないでください。
胃腸の調子がよくなり、食欲が出たために太ってきたのか。
間食が増えたために、太ってきたのか。
あるいはその両方なのか。
タバコをやめて太るのは、タバコにダイエットのために有効な成分があるからではなく、やめた後の食べ方に問題があるからです。
禁煙できるほどの意志の持ち主なら、食事制限だって十分可能なはずです。
喫煙の習慣と一緒に、体の余分な脂肪ともさよならしましょう。
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