「便秘薬」で痩せられるのか?
薬局で便秘薬(下剤)がよく売れており、とくに肥満女性のあいだでは隠れたロングセラーになっているといいます。
便秘を解消して痩せることが目的のようですが、その考え方は根本的に間違っています。
飲めば痩せるといわれている中国茶のなかには、実は便秘を解消する働きがあるだけというものが、いくつもあります。
それではなぜこのような誤りをおかすのでしょうが。
本来、肥満は体の脂肪を測らなければ判定できないのですが、現在は身長ごとに標準体重を決めて、それに対して余分な体重がどれだけあるかということで判断しています。
この場合、余分な体重はすべて脂肪で構成されていると想定しています。
普通の人にはこの考え方が当てはまりますが、筋肉の発達した運動選手やむくみのために体重の増加した病気の人などには当てはまらないことがあります。
いずれにしても、この方法では、体重測定が判定の基準になります。
ここに誤解を生みやすい原因があるのです。
余分な体重がすなわち肥満であると考えてしまい、「体重さえ減らせばいい」と思い込んでしまうのです。
実際、脂肪を1kg減らすのには7000キロカロリーのエネルギーを消雪する必要があります。
しかし、 1kgの排便をしても たしかに体重は1k減少します。
とても楽に体重を減らすことができるわけです。
便秘のひどい人は、おなかの中に3〜5kgもの便をもっているといいますから、これを全部出してしまえば3〜5kg体重を減らせることになります。
しかも、便秘薬は便を柔らかくするために、食物中の水分の吸収を妨げ、それでもまだ足りないときは体の水分をとって一緒に排出しますから、一緒に出る水分を足すと正確にはそれ以上減ることになるのです。
しかし、私たちの体の約60%は水分で構成され、水(実際には血液です)を仲立ちとして栄養分が体中を回っているのです。
便秘薬の常用によって、この水分が35%以下に減少すると、脱水症状になって、皮膚の乾燥や血圧低下、血液濃縮によるショック、脳梗塞、さらに精神異常やけいれんなどを起こし、最後は死亡することもあります。
女優の高峰三枝子さんは、便秘薬の使い過ぎで脱水症状に陥り、脳梗塞で死亡したのです。
便秘薬で排便をしても、見かけの体重が減るだけで、脂肪量はまったく減っていません。
体形も変わりません。
体の水分が減り過ぎると、皮膚の水分も失われ、皮膚はカサカサになり、美容のうえでも逆効果です。
無理な薬の服用は、美容にも健康にも悪く、最悪の場合生命の危険さえあります。
人体の60%を構成している水分は、人が生きていくうえで必要なものなので、それを減らすようなまねは避けなければなりません。
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