牛乳を飲むと下痢をする?
牛乳を飲むと下痢をする、と頭からきめている人がいるようですが、それはあまり根拠がないようです。
たとえばある有名な落語家は、毎日10本(2リットル)も牛乳を飲んで別に異常はないと言います。
牛乳を飲むと下痢をすると言う人のなかには、あるときたまたま冷たい牛乳を飲んで下痢をしたために、いつでもこうなのだと思い込んでいる人も多いようです。
このような人も、飲み慣れれば自然に治るものです。
けれども、なかには乳糖不耐症と言って、牛乳中の乳糖を消化することができないために、下痢を起こす人もいます。
牛乳に含まれている糖分は、大部分が乳糖なのですが、これは消化器内でラクターゼという酵素の働きによって分解されるのです。
ところでこのラクターゼは、ふだん牛乳やチーズ、ヨーグルトなどの乳製品を摂取していないと、だんだん働きが鈍ってくることがあるのです。
これがひどくなって、不消化から下痢を起こすようになるのが乳糖不耐症です。
牛乳は栄養価値が高く、特にカルシウムの補給源としてすぐれた食品です。
病気などで流動食をとらなければならないときに、牛乳が飲めないと栄養補給がたいへん困難になります。
乳糖不耐症は、一般に年齢とともに増加し、小・中学生では10%以下、高校生では10〜20%、成人で20〜30%ぐらいと言われています。
ですから、ふだんあまり牛乳を飲まない人がたまに飲んで下痢をした場合は、乳糖不耐症である可能性が高いでしょう。
ただし、胃腸が弱くて神経質な人のなかに、牛乳に対して神経性の下痢を起こす人がいますが、これは心理的な要因とされています。
乳糖不耐症を治す方法
乳糖不耐症の人も、徐々に牛乳を飲むようにすれば治るので心配はいりません。
ではどのような方法で飲み慣れるようにすればよいのでしょうか。
第一に、初めのうちは、牛乳を温めて少しずつ飲むようにします。
最初は一本の半分、100ccぐらいでよいでしょう。
冷たい牛乳よりも温かい牛乳のほうが下痢をしないという人が多いようです。
また、牛乳だけでは飲みにくいという人は、コーヒーや紅茶、ペパーミントなどを加えると飲みやすくなります。
第二に、牛乳を使った料理をとるようにします。
ポタージュ、ホワイトシチュー、グラタンや、デザートとしてブラマンジェ、プリン、ババロア、ミルク・セーキなどです。
第三に、チーズやヨーグルトなどの乳製品を心がけてとるようにします。
たとえばサンドイッチにチーズをはさんだり、パンにチーズをのせてチーズトーストにしたり、パンにクリームチーズを塗るのもよいでしょう。
ヨーグルトは、中に含まれている乳酸菌によって乳成分が消化されやすい状態になっていて下痢しにくいものですから、朝食に利用したいものです。
以上の方法はだれにでも実行できるものです。
牛乳で下痢をするという人も、このような方法で、だんだんと飲み慣れるようにしましょう。
牛乳は、栄養的な価値が高いうえに、気楽に飲めるものです。
このようにすぐれた食品を飲まないということは、一生のうちの大きな損失になります。
日本人のなかには、まだまだカルシウム摂取量の不足している人がたくさんいます。
毎日一本の牛乳を幼いときから飲む習慣をつければ、それだけでかなり不足分は補えるはずです。
最近の若い人のなかには、コーヒーや清涼飲料水なら毎日欠かさず飲むという人が多いと聞きますが、牛乳はそれらにくらべるとずっと安価であり、しかも食品としての価値ははるかに高いのです。
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