「玄米食療法」の間違い
ひところ、「玄米食療法」がずいぶん話題になりました。
この療法は、韓国国籍の民間療法士ハワード・ヤングという人物が有名人相手に行っていた治療法で、歌手の美空ひばりさんの死期を早めたり、女優の高峰三枝子さんの死亡の原因となったとして、非難されています。
事実そのとおりで、この療法は栄養学の常識をまったく無視しています。
「玄米食療法」の中身は、治療士本人による腸のマッサージの実施、玄米食主体の食事、ビバリーヒルズ・ヘルスティーと称する特殊茶飲用の三つを組み合わせて行われていました。
腸のマッサージは、ダイエットとして何の効果もないし、また栄養的にも意味はありません。
外側からいくらおなかをマッサージしたところで、腸の消化吸収能力が高まるものではないのです。
もしおなかのマッサージで腸のぜんどう運動を刺激し消化吸収を高めるとしたらダイエットとしては逆効果です。
これはマッサージを受ける人の気分をよくするためで、治療法をもっともらしくみせるための儀式でしょう。
栄養上問題になるのは、玄米食主体の食事、ビバリーヒルズ・ヘルスティーと称する特殊茶です。
玄米は、食物繊維を多く含みますので、一口に食ベる食物の栄養配分が適切なときは、有用な食べ物です。
しかし、この療法のように、一日に食べる食物が玄米のおむすび二個だけとか、少量の玄米ご飯と野菜、自身の魚少々という内容では、
タンパク質、ビタミン、ミネラルが不足するうえに、玄米自体が食物繊維が多いため消化不良のもとになり、栄養不足の極端な低エネルギー食ということになります。
つまり、健康を害する食事療法といえます。
肥満症の医学的な治療法にも、VLCDという超低カロリー療法があります。
これは一日200〜600キロカロリーに調整された食事を食べ減量するというもので、方法を誤ると健康を害したり時に死亡にも結び付きますので、入院するか医師の指導のもとでなければ実施してはいけない治療法です。
このVLCDの食事では、カロリーは抑えているものの、消化がよく、栄養価の高いタンパク質を含み、ビタミンやミネラルなどの微量栄養素は十分含んでいて、栄養バランスを崩さないように配慮されています。
とくに、体の重要構成物質であるタンパク質不足は 朋の活性細綿の破壊を推き 病気の原因になるので注意が必要なのです。
「玄米食療法」では、栄養不足のうえ併用する特殊茶に、センナという漢方で使われる下剤が大量に含まれていました。
下剤によって便秘はとれますが、一緒に水分が大量に失われる結果、見かけ上体重は減るのですが全身の脱水症状をもたらしてしまいます。
また、下痢のために体の栄養分も失われますので、栄養失調も加速されます。
このような過激なダイエットは、健康を害し、病気のもとになるだけです。
すでに病気がある人にとっては、死に結び付いても不思議ではありません。
ダイエットに必要なことは、正しい栄養知識をもち、それを踏み外さないということです。
お気に入りのブックマーク・RSSに登録 »
関連記事
サイトマップカテゴリー:ダイエット法
トラックバック(0)
http://www.loan-me.jp/cgi/mt/mt-tb.cgi/5738

