疲労と夏バテ解消の為の食事
よく疲れたといっては、駅のホームなどでドリンク剤を飲んでいるサラリーマンを見かけます。
しかしこれは、実は一時の気分転換以外の何ものでもなく、もともと持続性のない気つけにすぎません。
疲れはとにかく体が急速を要求している状態です。
人間は機械ではありませんから、ある程度以上の仕事が続けば疲れるのは当然ですし、無理のしすぎは病気のもとです。
こういうときはドリンク剤などに頼らず、適当な栄養と休息で疲れをいやすことがいちばん望ましいのです。
疲労には肉体労働やスポーツによるものと精神的な疲労とがあります。
特に長時間走ったり歩いたりしたあとでは、筋肉を動かすエネルギー源であるグリコーゲンが筋肉はもとより、肝臓でも消耗して疲れてきます。
こんなときは第一に糖分を補給すること、と同時にビタミンB1、鉄分、カルシウムなどを十分にとる必要があります。
糖分はまた、大脳が活動する際にエネルギー源として大量のブドウ糖が燃焼されるので、頭を使う人にとっても大いに必要ですし、精神的疲労を軽減する気分転換にも役立ちます。
糖分が吸収されると、まず低血糖状態が回復します。
低血糖状態とは空腹や疲労が重なって血液中の糖分が減ってしまった状態です。
こんなときはイライラして仕事の能率は下がり、体がだるくなり、怒りっぽくなり、ひどいときには目が回って倒れることすらあります。
ところで、砂糖やブドウ糖が体内で燃焼するときには、媒体としてビタミンB1が必要です。
ビタミンB1は小麦胚芽、豚肉、強化米、セロリなどに含まれている成分です。
疲れたからといって甘いものだけをとっていたのでは、体内のビタミンB1がどんどん消費され、その結果B1不足になり、かえって疲労しやすくなることがありますから注意を要します。
慢性疲労のときは食生活を点検する
慢性疲労の場合は、まず、毎日必要な栄養素がきちんととれているか、偏った食事をしていないか、言いかえれば穀物偏重になっていないかという点を中心に、日常の食生活をもう一度チェックしてみてください。
丈夫な体をつくるためには、良質のタンパク質 − 牛乳、卵、魚、肉、大豆、豆製品などがきちんととれているかどうかが非常に重要です。
タンパク質は筋肉、血液、内臓などの主成分ですから、不足すれば体の抵抗力はてきめんに弱まってしまいます。
また、肉体と精神を酷使する激しい労働はストレスの原因となり、副腎皮質ホルモンの過剰な影響によって、体内のタンパク質の分解がどんどん加速されます。
それを補うためにも食事中のタンパク質をふやす必要があります。
同様に、ビタミンCもストレスに対する抵抗力をつけ、慢性疲労を防ぐために必要なものです。
ストレス刺激は単に精神的なトラブルばかりでなく、疲労や暑さ寒さによっても引き起こされるものなのです。
ビタミンCを豊富に含む食品には新鮮な野菜や果物、特にいちご、柑橘類、パイナップル、青菜、さつまいもなどがあげられます。
長い会議や気の張る相手との応対も、精神的に非常に疲れるものです。
この場合は体を使うわけではないのでエネルギーの消耗はさほどでもありませんから、まず第一になんらかの気分転換をはかると効果的です。
たとえばお茶の時間をはさむとか、あき時間にはまったく仕事と関係のない肩のこらない話をするとか、散歩するとかが疲労回復に意外と役立ちます。
あるいはふだん使わない筋肉を動かして軽い運動をするのもよい方法です。
こういうときは食事にもひとくふうして、何か目先の変わった献立にするとか、食卓に花を飾るとか、食器を取りかえるとか、楽しい雰囲気を盛り上げる巧まざる配慮も必要なことです。
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