糖尿病治療にダイエット
肥満ともっとも密接な関係のある病気の一つが、糖尿病。
あるデータによると、肥満者は正常体重者の4〜5倍も糖尿病にかかりやすいと報告されています。
糖尿病にかかってある程度症状が進むと、尿が甘酸っぱい匂いを放つようになります。
なぜこのようなことが起こるのかというと、血液中のブドウ糖の濃度(血糖値)とケトン体が異常に上がり、使われなかったブドウ糖とケトン体が尿のなかに出てくるからです。
糖尿病とは、血糖値を下げるインスリンが、なんらかの原因で働かなくなってしまう病気です。
原因は二つ考えられます。
一つは、すい臓のβ細胞が壊れてインスリンが出なくなってしまうケース。
もう一つは、インスリンは出ているものの効き目が悪く、十分に血糖値を下げることができないケースです。
前者は毎日インスリンを授与しなければならないので、インスリン依存性糖尿病、後者をインスリン非依存性糖尿病といいます。
肥満によってかかりやすくなるのは、このインスリン非依存性糖尿病なのです。
インスリンは、細胞表面のレセプターと結び付くことで、血糖を下げる働きを発揮します。
ところが、太ってくるとインスリンとレセプターとの結合力が弱くなってしまいます。
そのため、血糖がうまく下がらないのです。
でも結合力が弱くなったのは肥満が原因なのですから、この段階で減食と運動によるダイエットを行えば、また正常に働くようになります。
一般に糖尿病は治らない、一生薬とつきあう病気だと考えている人もいますが、それは間違いなのです。
ダイエットによって、薬とサヨナラできる人が、肥満からくる糖尿病の約三割に達するといわれています。
しかし、もしこの段階で放っておくと、インスリンを出しても血糖値が下がらないため、すい臓はますます大量のインスリンを放出するようになります。
つまりフル回転で運転するような状況が続くわけです。
そうするとやがてすい臓は疲れ果て、インスリンを出すこともできなくなり、インスリン依存性糖尿病へと移行してしまいます。
こうなると、もはや自力で血糖値を下げることができず、はっきりとした糖尿病の症状が現れてきます。
尿へブドウ糖が排出されるために喉がやたらに乾き、水分を多量にとり、体も疲れやすくなり、痩せてきます。
さらに症状が進めば、腎機能不全による人工透析、眼底の血管がおかされて失明、心筋梗塞、手足の壊痕ということにもなりかねません。
実際、アメリカでもっとも多い失明の原因は糖尿病だといわれています。
それほど恐ろしい病気なのです。
インスリン依存性糖尿病は、フィンランドでは五人に一人、日本では100人に六人と民族差が激しく、まだまだわからないこともあります。
しかし、ダイエットが肥満からくる糖尿病の発病と進行を防ぐうえで、大きな役割を果たしているのです。
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