肥満の原因は偏った食生活と運動不足
人が肥満になる原因は? と開かれて、だれもが真っ先に思い浮かべるのは「食べ過ぎ」ではないでしょうか。
たしかに一日の消費カロリーに対して、摂取カロリーが高すぎる……という生活が続くことによって人は肥満になります。
食べる量が多ければ多いほど、太る可能性が高くなるのは当然のことなのです。
しかし、ここに面白いデータがあります。
昭和三〇年から、平成四年までの間の日本人の平均摂取カロリーを調べたデータです。
これによると、昭和三〇年が二一〇四キロカロリー、平成四年が二〇五八キロカロリーで、その間摂取カロリー量の値にはほとんど変化がないことがわかります。
それなのに、肥満患者の割合は、昭和三〇年当時に比べて実に三倍にも増えているのです。
その理由の一つが、食生活の変化です。
昭和五〇年頃から、食べ物としてとる脂質の割合が急上昇して二〇%以上になっていることがわかります。
晴好が欧米化して、肉料理などをたくさん食べるようになったこと、ファーストフードの広がり、油の多いスナック菓子の普及などが、このデータの背後にあります。
脂質は、三大栄養素のなかでも、もっともカロリーが高く体脂肪として蓄えられやすい性質をもっています。
これが重要な要因となって、肥満になる人が急増したのだと考えられます。
運動不足が肥満をつくる
肥満になる人の数が増えた、もう一つの要因が運動不足です。
運動が不足してくると、運動によって使われる消費エネルギーが減るだけではなく、体のなかがエネルギー芸積しやすいような代謝状態に変わるのです。
つまり運動、が不足すると血糖を下げるインスリンの働きが弱くなり、インスリンの分泌量が増え、それが脂肪合成を促すわけです。
さらに、基礎代謝量(体の活性組織を維持するのに必要な最低エネルギー量)も減少するので、ますます脂肪が溜まりやすくなってしまいます。
食べ物の脂質摂取量が増えた昭和五〇年代といえば、ちょうど高度成長期時代にあたります。
クルマをはじめとする交通の発達や、家事労働の電化、肉体労働の減少などによって、体を動かす時間が急激に減りはじめた時代です。
こうした生活の傾向は現在は一層進んで、コンピュータゲームの普及などによって遊び盛りの子供たちでさぇ運動不足になりつつあります。
摂取カロリーが増えていないのに肥満が増えているのは、運動不足が大きな原因と考えてよいでしょう。
体の脂肪として蓄えられやすい食事、体の脂肪を溜めやすい生活(運動不足)。この二つが、肥満になる人を増やしている大きな要因です。
したがって、ダイエットを成功に導く基本も、この二つを上手にコントロールすることにあります。
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