認知症を予防する「若返りの秘法」は抗酸化物質
血液中の脂質に多く含まれている高度不飽和脂肪酸が酸化されると、老化の兆候が現われてきます。
脂質が酸化されるといわゆる過酸化物質をつくり出しますが、この過酸化物質がたんぱく質と結合してリボたんぱくとなり、脱毛、白髪、老人性のシミ、脳硬塞、脳血栓、吸収出血の原因になるのです。
血中の脂質の酸化だけではなく、脳神経細胞内の脂質の変化が痴呆の素因になることはいうまでもありません。
生物は活動するためのエネルギーを得るために、体内で各種の酸化反応を行っています。
このとき環境放射線や紫外線や体内の代謝活動によって、細胞内部で各種の過酸化物質がつくり出されます。
これらの過酸化物質は、普通の酸素よりもはるかに強い酸化作用をもっているため、脂質、たんぱく質等を変性させてしまいます。
こうして変性した脂質の過酸化物質は細胞内で分離されず、年齢とともにその量を増やして蓄積され、その結果、細胞が変化することになります。
老人性痴呆患者の脳の神経細胞を調べると、正常な神経細胞とはまったく別の太い繊維がねじり合い、がらみ合っています。
この状態をアルツハイマーの「原繊維化」といいます。
はっきりとした原因はまだわかっていませんが、体内の過酸化物質によって神経細胞が変性するのではないかと思われます。
過酸化物質が老化や痴呆症の原因であるなら、過酸化物質が発生しないようにすれば、これらの症状を防ぐことができるのではないでしょうか。
たとえば、ハツカネズミのエサに、過酸化物質の発生を防ぐ抗酸化薬を混ぜて与えると、その寿命が30〜40%も伸びたという報告もあります。
過酸化物質の発生を防ぐ抗酸化物質は、人の老化を防ぎ、認知症を予防する「若返りの秘法」とも言えるでしょう。
過酸化物質の発生を防止する作用のある抗酸化剤は、フェノール系化合物、キノン系化合物、アミン系化合物、有機酸アルコールエステル、無機酸、イオウ化合物などに大別されます。
そしてこれらの抗酸化剤は植物成分に多く含まれています。
ゴマに含まれるセサモリノール、セサミノールと名づけられた新しいリグナン類縁体は、ビタミンEに匹敵するがそれ以上の抗酸化作用があると言われますが、このリグナン類縁体は植物に多く含まれているところから、ハーブ類に含まれている抗酸化物質にも大きな期待が寄せられているのです。
もっとも抗酸化性の強いハーブとしては、シソ科に属するセージ、ローズマリー、青ジソ、タイム、マジョラムが知られています。
またかなりの酸化防止作用をもつハーブとしてオレガノ、バジル、タラゴン、ローレルがあります。
これらはときにビタミンEよりも強い抗酸化作用をもつとされています。
またハーブのもつ苦味成分は、唾液腺を刺激し、若返リホルモンである腫液腺ホルモンの分泌を促進し、抗酸化作用の効果をさらに強めると思われます。
ハーブのもつ有効成分は、老化防止や認知症予防にもっとも期待されているといえるでしょう。
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