「食事抜き」はさらに太る
相撲取りはなぜあのように太ることができるのでしょうか。
一つの原因は遺伝です。
若・貴が二子山親方の息子であるように、相撲の世界には二世力士が多く、太るには遺伝的な素質が必要なことを意味しています。
実際、相撲取りの一日のカロリー摂取量は、8000〜12000キロカロリーと、私たちの平均値である2000キロカロリーに比べて4〜6倍にもなっています。
このような大食をしても胃腸を壊さずに太ることができるのは、遺伝的に胃腸が丈夫なためなのです。
二つ目の原因は、相撲社会特有の一日二食制度です。
朝早く起きて稽古をし、すきっ腹に朝食を腹いっぱい食べて、昼寝。
その後、再び稽古をして夕食にまた腹いっぱい食べて寝るという生活を繰り返して太っていくわけです。
曙や武蔵丸をみてもわかるように、相撲取りは体重が重いほうが有利です。
そこで長い歴史的な経験に基づいて、相撲社会ではもっとも効果的な「太り方」を実践しているわけです。
二食制が太る原因になることは、私たちの生活にも当てはまります。
その理由は二つあります。
私だちは、物を食べると体が熱くなります。
これは食べ物が消化吸収されるときに一部は吸収されるかわりに熱エネルギーとなって発散されるからなのです。
この現象を「食事誘導性熱産生」といいますが、このような熱産生による食物の熱発散は、食べる回数が少ないと少なくなってしまうのです。
つまり、それだけ食事のエネルギーが、体の中に取り込まれやすくなるわけです。
また、人の体の中には野生の動物たちと同じように、絶食期間が長いほど食べた物を効率よく消化吸収して、体の脂肪としてエネルギーを蓄えるように、体の生理状態が変化するのです。
これらのことが、食べる回数が少ないと体の脂肪が増えてしまう第一の理由です。
第二の理由は、二食制は胃腸の働きが活発になっていて、太りやすい夜食症候群という食べ方と同じような食べ方になってしまうからです。
一日二食の人は朝食を抜くケースが多く、昼はざるそばなどで軽くすまし、夕食は夜遅くとる上、すきっ腹のため大量に食べてしまうことが多いのです。
夜たくさん食べると、朝までおなかに食べ物が残っているような感じがして、朝食を食べる気がせず、朝食抜きの二食習慣が身に付いてしまいます。
朝ごはんを食べなくても平気だという人は、夕食の量をチェックする必要があります。
正しいダイエットは、摂取カロリー制限に加えて、食事時間をできるだけ一定にした規則的な三食制を守ること。
それも、朝食、昼食をしっかり食べて、夜は少なめにすることがポイントです。
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